生地はすべて異なる特徴があります。大まかな違いを把握している方も多いと思いますが、その理由を理解している人はあまりいません。シルクとフリースは見た目が違いますし、肌触りも異なります。その理由は製造方法が違うからだと知っている人もいるでしょう。しかしその点だけ知っていても、コスプレ作成にはどの布がいいかや古くなった椅子の修繕に使う素材を判断することは難しいですね。こちらの便利なガイドでは生地の基本的な特徴を理解していただけるよう簡単にご説明します。特徴別に分類しましたので、目的に合わせてお選びいただけるようにしました。例えば伸縮性や防水生地が欲しい際には必要な特徴の欄をご覧ください。
布の基本的な特徴や性質だけでも多くの種類がありますので、作りたいものに合わせてそれぞれ考慮する必要があります。まず、手触りや見た目の特徴で布を判別することができますので、以下で最も一般的な特徴をご紹介していきます。他にも多数の特徴がありますが、全部説明していると作品作りに取り掛かれなくなってしまいますので、ここでは代表的なものだけをご説明します。
通気性:これは布がどれくらいの水分を蒸気として通過させられるかの度合いです。通気性がいいと涼しさを保ち、身につけいてもとても快適です。そのため、通気性のいい素材は一般的にスポーツウェアに適しています。
重さ:サマードレスを作成するときには重い生地は適していません。逆に、コートを作るのに軽い素材を使ったら透けてしまうかもしれません。ですから、用途に合った重さの素材を選ぶことが重要です。
ドレープ:生地がどのように垂れるかという意味です。エレガントなひだができる生地は良いドレープがあると表現します。全くドレープがない生地や、ほとんどドレープがない生地は、ドレープが良くないということになります。ドレープが良くない生地の例として硬い生地が挙げられまずが、このような生地はコスプレの装飾を作るのに適しています。
耐久性:車のタイヤなど擦り減ると困るものにおいて耐久性は重視されますが、これは布においても同じくらい重要なポイントです。例えば帽子を作るのであれば、何百回被っても破れないような丈夫な素材が必要ですね。クッションカバーを作る場合は、クッションの上に座っても割けないくらい強い生地でないといけません。
柔らかさ:布生地の柔らかさを優先したいケースもあるでしょう。洋服やブランケットなど、肌に直接触れる機会が多いアイテムを作る際には柔らかい生地を選びたいですね。それに対して粗い生地やテクスチャのある布、硬めな生地などを使う必要がある場合もあります。何を作りたいかとどんな生地を使いたいのか考えてお選びください。
ほとんどの生地は織物と編み物の2種類の構造に分類されます。構造は生地の見た目と特徴を左右しますが、簡単に見分けられない場合もあります。
織物: 経糸と緯糸でできています。経糸と緯糸を交互にくぐらせることで布が製造されます。
編み物:経糸と緯糸を輪っかにして編むことで製造されます。
経糸と緯糸:経糸は縦(垂直)の糸で、緯糸は横(水平)の糸のことを指します。